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2022 ニュース

柏の葉高校生のアプリ開発チャレンジ物語 後編

10/29に配信したヤッチャレ会議「柏の葉高校生のアプリ開発チャレンジ物語 – 高校生と研究者の対話会 -」を記事化しました。(前編はこちら

柏の葉高校のみなさんとヤッチャレ中のひとたち

問い2チャレンジの目標を作る・続けるコツは、どんなことだと思いましたか?

高校生 まず目標を作るところですが、自分にできないことに目を向けるというのが、本当に大事だと思います。できないことから目を背けたくなるのですけど、それに向き合うことが、目標を作る上で、いい目標が出来上がるのではないかなと思います。

高校生 僕も似ていますが、日常のささいなことにも目を向けて、当たり前を疑うことは大事だと思いました。

高校生 寝る間も惜しんで開発しましたが、やはり寝る間も惜しんで取り組んでもできないことはあるので、そんな時は先生や産総研さんに積極的に意見を求めるようにしました。

目標はいつでも変えてOK

ヤッチャレ WOOPを自分でも使ってみてどうでしたか?

高校生 正直なところ、目標を立てた時点で終わってしまったっていうのがありまして、その部分を開発するところで改善できるように、アイデアのもとになりました。

高校生 私は大学入試の勉強に向けてWOOP作ってみました。ちょっと高望みって言いますか、続けることができませんでした。

ヤッチャレ Planのところを、どれだけちゃんと自分のやりやすいところに設定できるかっていうのは、これはもう自分で試行錯誤していくしかないので、そこをアプリ開発にまた生かせるといいですね。

あと、目標が高すぎたと思ったら、WOOPの目標変えてもOKです。1個目標を立てると、みんな最後までやり切らなきゃいけない、どんなにつらくてもって思うかもしれないですけど、そうではなくて、これちょっと無理だなと思ったらワンランクレベル下げてあげるとか、これ全然余裕だなと思ったらレベル上げてあげるとかっていう、こういう調整する作業もすごく大事だと思うので、そこは全然歯を食いしばる必要はないです。自分のやりやすいように変化させていくっていうのは、一つ大事なところだと思います。

継続のポイントはすぐに思い出せること

ヤッチャレ あと続けて行くという点で、高校生の皆さんとも議論しましたが、WOOP作って終わりじゃなくて、WOOP作ったよねっていうことを思い出す。「何をつくったのか?」「どういう目標立てたのか?」と、常に目に触れとくっていうのも重要です。

音声機能とか通知機能などすごく大事です。その計画に関わる場面になったときに、こういう目標立てたよねっていうのを思い出さないと行動に移せないので、そういう思い出す機能を高校生なりにいろいろ考えてくれたのが、この音声機能と通知機能でアプリの新規性ですね。

ヤッチャレ あと思い出すっていう機能として、実はアプリだけじゃなくて、高校生とわれわれの開発会議のときに出たので、缶バッジとかシールとか、アプリだけじゃなくて、普段身に付けられるものでも、WOOPとつながるモノができたらいいよねって話をしました。僕はぜひそういう缶バッジとかに、高校生が描いてくれたイラストを入れて欲しいです。

高校生 頑張ってみようと思います。

問い3 今回の開発チャレンジで感じたこと、学んだことは何ですか。そして次にチャレンジしてみたいことは何ですか?

高校生 今回、このプロジェクトを通して感じたことは、常に新規性を課題研究では求められました。またその根拠も示さないといけない。とても苦労しました。でも、この産総研という場では、産総研さんの方たちが全員アイデアを引き出してくれるような会話をしてくれるので、よりアイデアが出しやすい環境であったというのは言いたいです。

次にチャレンジしてみたいことは、私たちは受験生なので、まずは受験というものを乗り越えなくちゃいけないと思っています。そこが今一番のチャレンジです。

高校生 やはり受験を乗り越えないといけないのですが、乗り越えた後は、僕はイラストを描くことが好きなので、イラストを描くことに携われるチャレンジができたらいいなって思っています。

高校生 今、チャレンジし続けることも、次にチャレンジすることも同じでいいと思います。音声機能と通知機能の実装ということで、自分の力になると思うので、この二つの実装、チャレンジし続けるっていうことでいいですかね。

他人と比較する必要は無い!

ヤッチャレ いろんなそれぞれ学びがありましたが、今現在の皆さんのこのプロジェクト、それぞれ取り組んでみて、満足度を10点満点としたとき、今現在、何点ぐらいなのか手の指で出してみてください。せーの

高校生 7点

高校生 6点

高校生 8点

先生 7点

満足度は何点?

ヤッチャレ ありがとうございます。そうしたら今度は1ヶ月後の研究発表のときまでには何点にしたいか、WOOPのWishを点数で出してみてください。せーの

高校生 10点

高校生 10点

高校生 10点

高校生 9点

先生 10点

ヤッチャレ 10点

ヤッチャレ 1点足らないところの1点の原因は何でしょう?

高校生 目標は確かにパーフェクトが一番いいと思いますが、パーフェクトに向かうと、ちょっとハードル高いかなと。

ヤッチャレ もう一歩ぐらいのところのほうが、チャレンジし続けられるという感じかな?奥深いですね。目標をどう立てるかっていうのでも、モチベーションの駆動力の違いとして個性が出ますね。個々人でどうモチベーションが高められるかっていうのは、自分がよく分かっていると思うので、他人と比較せずに、自分を突き通して「これで良い!」っていう自信を持ってやってもらえるといいかなと思います。

解説をするヤッチャレ中のひと 沓澤博士

チームでの開発の楽しさ・難しさ

ヤッチャレ チームで開発するっていうことの楽しさ、難しさは何でしたか?

高校生 夏休み中プログラムを書いていて、それの共有が全然できてなくて、1人で書いているような状態だったので、本当につらかったですね。

ヤッチャレ 5人の中で一番コーディングできるのは1人だけだから、そこを先導していかなきゃいけないっていう大変さがあったのですね。逆に楽しかったのって、どんなところありました?

高校生 産総研さんに行くことです。もう学校出るっていうところが楽しかったです。

ヤッチャレ 他のひとはどうですか?

高校生 僕はプログラミングを書く腕があんまりないので、そこはすごく助けられました。受験期でスケジュールが合わなかったりして、仕事量に差が出てしまい、プログラム開発担当に多くウエートがかかってしまったのは、とても申し訳なく思っています。

ヤッチャレ でも開発会議のとき、常にリードしてくれていたよね。最初に発言し、話、取りまとめてくれていました。産総研に連絡してくれるとき、いつも取りまとめてくれたじゃない。すごくリードしてくれて、ありがたいなと思っていました。ありがとうございました。

高校生 つらかったところは、うまく連携が取れないところですね。入れ違いとか、思っていたことが。連携がうまく取れなくて、コミュニケーションが取れないときがあったので。逆に楽しかったことは、やっぱりみんなでやれるっていうことですね。僕がイラスト描いたときも、みんなに見せて、これどう思う?みたいな意見もらえるので、すごく参考になりますし、どんなイラストにすればいいのかなと考えられるので、本当にそれはいいと思います。

ヤッチャレ 今日は模試ということで不参加ですが、あと2人チームメンバーがいますよね。それぞれ個性があって、なかなかいいチームだったと思っていました。各自の得意技みたいなのがあって、非常によく機能したチームじゃないかなと思います。あと1カ月、研究発表会まで頑張っていきましょう!

先生の目から見ての成長は

ヤッチャレ この辺で、先生から生徒たちがどう見えたのか、どう成長したのかって、ちょっと一言いただきたいのですが、いかがでしょうか。

先生 大きく2つあるかなと思います。1つは目の色が変わったなというふうには思っています。最初、研究を始めるときに、「産総研さんと一緒に研究ができるよ」と言って集まってきたのがこの5人なのですが、そのときに本当に責任感という意味では全然違ったなと。でも今では、他の班とも、挙げてもらったフリップを見ても、考えていることの質が高いなというふうには思います。教室内だけの授業ではなく、外の人と協働するのは、やはり一つ大きな学びで、彼らもすごく成長したなと思います。

 2つ目は、チームワークです。グループ学習はどうしても仕事量が偏ってしまいますが、本当にいい味を出してくれて。プログラム開発担当がすごく頑張ってくれたから、他の人も「頑張らなきゃ!」と思ったし、リーダーは時に厳しく、他のメンバーにも説明もしてくれたので。イラスト担当者は最初、自画像みたいなイラストを描いてきたのですが、「これはアプリじゃ厳しいよね」って話しをして、出てきたのがあれなので、私もすごく感動しました。そういう意味で、本当にキャラクターとして全員際立って、いい教師を見つけられたなっていうふうに思います。

「生徒達は2つの点で成長しました」と語る柏の葉高校の先生

ヤッチャレ ありがとうございます。そう言ってもらえると、われわれも協働したかいがあります。

ヤッチャレ 実は裏テーマで、このチーム開発を通して、アプリ開発がアプリの機能だけじゃなくて、人との対話やユーザーはどういう体験をしているのかという、人に目を向けて欲しいというのがありました。中のひと達は人間拡張を研究しているので、常に人を見るというのがあり、その辺も気付いてもらえると嬉しいなと思ったのですが、そういう成長が見られました。

ヤッチャレ さて、そろそろ終了時間となります。ヤッチャレは、来年もやりますので、ホームページ見ていただけたらと思います。それではきょうは皆さん、どありがとうございました。

高校生 ありがとうございました!

配信を終えて記念写真

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